矯正治療は「高い」というイメージをお持ちの方が少なくありません。事実、矯正治療は比較的高額な治療費がかかります。部分矯正で数十万円~、全体矯正の場合は100万円以上の金額がかかることもあります。
今回は、「矯正治療の平均相場」および「矯正治療の費用を安くする方法」についてご紹介いたします。
目次
■矯正治療の平均相場
矯正治療は以下によって値段が異なります。
・矯正方法(ワイヤー矯正(表側、裏側、ハーフリンガル)、マウスピース矯正)
・矯正範囲(全体矯正か部分矯正か)
◎矯正治療の種類別の平均相場
成人矯正にかかる費用の平均相場は以下となります。
矯正方法 | 全体矯正 | 部分矯正 |
表側矯正 | 60~130万円 | 30~60万円 |
裏側矯正 | 110~170万円 | 40~70万円 |
ハーフリンガル矯正 | 80~150万円 | 35~65万円 |
マウスピース矯正 | 30~120万円 | 10~40万円 |
■矯正治療の費用の内訳
矯正治療の費用の内訳は以下となります。
①矯正開始前の検査・診断・前処置
②矯正治療期間
③保定期間
①矯正開始前の検査・診断・前処置
矯正開始前には、以下のような費用が必要となります。
・相談料・・・無料~10,000円程度
・検査料・・・10,000~50,000円程度
・診察料・・・10,000~30,000円程度
・抜歯料(※1)・・・1本につき5,000~10,000円程度
・むし歯や歯周病治療の費用(※2)・・・1回につき1,500~10,000円程度
(※1)矯正治療のための抜歯は原則として自費になります。
(※2)保険適用で治療を受けた場合の費用です。
②矯正治療期間(歯を動かす期間)
矯正治療期間とは歯を動かして歯並びを整える期間です。矯正費用は、矯正期間中に使用する矯正装置の費用が大半を占めます。矯正装置は表側矯正(ワイヤー矯正)、裏側矯正(ワイヤー矯正)、インビザライン(マウスピース矯正)など、使用する装置の種類によって料金が異なります。
・矯正装置料・・・10~170万円程度
・調整料・・・1回につき3,000~10,000円程度
調整料とは、通院時に行う矯正装置の調整にかかる費用です。クリニックにもよりますが、調整料を通院ごとに支払うシステム(都度払いシステム:後述)のほか、最初に支払う総額料金に調整料が含まれているトータルフィーシステム(後述)のところもあります。
③保定期間(整えた歯並びを安定させるための期間)
保定期間とは、矯正治療で整えた歯並びを安定させるための期間です。保定中はリテーナーと呼ばれる保定装置を装着します。保定装置は取り外せる物が多いです(取り外せない物もあります)。食事や歯磨きのときには保定装置を取り外せます。保定には歯の後戻り(歯がもとの歯並びに戻ってしまうこと)を防ぐ役割もあります。保定装置も矯正装置と同様に種類によって料金が異なります。
・保定装置料・・・10,000円~60,000円程度
・保定観察料・・・1回につき3,000~5,000円程度
保定観察料とは、保定期間中の通院時にかかる費用です。通院時には歯並びや歯の健康状態のチェックのほか、歯のクリーニングも行います。
■矯正治療の料金システムについて
矯正治療は以下の2つの料金システムがあります。
・都度払い制
・トータルフィーシステム
◎都度払い制
都度払い制とは、矯正治療中の調整料や保定期間中の保定観察料などをその都度、通院時に支払う方法です。都度払い制では、追加の処置や治療が延長した場合、追加料金を支払う必要があります(※)。
◎トータルフィーシステム
トータルフィーシステムとは、矯正治療にかかるすべての総額料金を最初に支払う方法です。調整料や保定観察料などをその都度支払う必要がなく、追加の処置や治療が延長した場合にも原則として追加料金はいっさいかかりません(※)。
(※)クリニックによって料金システムの詳細が異なります。
◎どっちを選べば良い?
都度払い制は調整料などその都度、支払いが必要ですが、治療期間が短い場合は都度払い制の方がトータルフィーシステムより安くなるケースがあります。トータルフィーシステムは最初の総額料金にすべての費用が含まれている点がメリットです。
治療期間が長くなることが予想される場合はトータルフィーシステム、部分矯正などで比較的治療期間が短い場合は都度払い制、というように、ご自身の歯並びの症状に合わせて料金システムを選ぶと良いでしょう。
■矯正治療は保険を適用できる?
◎矯正治療は原則として自由診療になります
矯正治療は一部の疾患をのぞき、保険を適用できません。矯正治療は自由診療のため、原則として、治療費用は患者様の自己負担となります。
顎変形症など、国が定める一部の疾患については保険を適用して矯正治療を行うことが可能です。矯正治療の保険適用条件については、以下の記事でご説明していますのでご参照ください。
矯正治療は保険を適用できる?保険適用の条件とは
■矯正治療の費用を節約するには?
矯正治療は原則として保険を適用できません。治療費はすべて患者様の自己負担となります。ただし、国の制度である医療費控除を活用することで矯正にかかる費用を節約することが可能です。
◎医療費控除とは
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が10万円を超える場合、申請をすることで税金(所得税)の一部が還付される(戻ってくる)制度です。
医療費控除については、こちらでご説明しています。ご参照ください。
矯正治療は保険を適用できる?保険適用の条件とは
◎デンタルローンについて
矯正費用の一括払いがむずかしい方は、分割払いができるデンタルローンがオススメです。デンタルローンで分割払いにすることで月々のお支払い計画を立てやすくなります。
当院のデンタルローンのご案内
デンタルローン「分割でのお支払い例」
【ご自身の症状に合った矯正方法を選びましょう】
矯正治療の平均相場、および、矯正の費用内訳についてご紹介をさせていただきました。
矯正治療は費用だけで選ぶのではなく、ご自身の歯並びの症状に合った矯正方法を選ぶことが大切です。
当院では、矯正治療の無料相談を行っています。矯正の費用や治療内容について聞きたいことやわからないことがある方は、お気軽にご相談ください。