マウスピース矯正(インビザライン)は患者様ご自身で着脱できる可撤式の矯正装置です。
着脱はそれほど難しくはありませんが、正しい手順で装着する必要があります。
どのような手順でマウスピースは着脱すればよいのでしょうか。
またマウスピースは、なぜそこまでしっかりと装着する必要があるのでしょうか。
目次
■マウスピースの付け方
奥歯から添わせるように歯列に合わせる
まずは、奥歯から添わせるようにしてマウスピースを歯列に合わせます。
軽く置いて位置をチェックするようなイメージです。
左右どちらかの奥歯からはめる
左右どちらかの奥歯からはめていきましょう。
そして、歯列に沿わせてはめ込んでいきます。
例えば、まずは左の奥歯にはめて、左の小臼歯、前歯、右の小臼歯、右の奥歯、というようにはめていきます。
いつもどちらからはめると決めておくと習慣になってよいかもしれません。
内側に巻き込まないように
マウスピースをはめる時に、縁の部分を内側に巻き込まないように注意しましょう。
変形の原因になります。
最後まで指で入れる
マウスピースはしっかりはまる場所まで、きちんと指で入れましょう。
最後の部分をかんで入れてしまうと、変形の原因になります。
変形してしまうと思ったような歯列矯正効果が得られないことがあります。
チューイをかむ
チューイとは、ロール型のシリコンです。
これをかむことで、シリコンの弾性を利用し、さらにしっかりマウスピースを装着させます。
きちんとマウスピースを指で入れた後にチューイをかみます。
最初は前歯でかみ、その後奥歯でかみます。
マウスピースを交換したての時は、しっかりはめるために20〜30分ほどチューイをかみます。
そのマウスピースがなじんでくれば、2〜3分まで短縮します。
あまりチューイを長い間かみすぎてしまうと、チューイの劣化が早くなったり、顎関節症のリスクが上がったりする可能性があります。
■マウスピースの外し方
奥歯の内側を引っ掛けるようにして外す
マウスピースを無理に引っ張ったりして外すと変形の原因になります。
奥歯の内側から、マウスピースを爪でひっかけるようにして押し上げましょう。
固定されたマウスピースが外れる感じかあればOKです。
前歯部分は指で把持して外す
次に前歯部分を外します。
前歯部分は指で把持して引くようにして外します。
外したら水洗い
外したら水洗いしましょう。
もし昼食時など外出先でも、さっと水洗いできるのが理想です。
また、ご自宅でマウスピースの洗浄を行う時は、マウスピース洗浄剤を使う方法もあります。
この時に歯磨き粉を使用してしまうと、研磨剤により表面に細かい傷がついてしまうことがあります。
またマウスピースはプラスチックでできているため、熱いお湯をかけると変形してしまいます。
消毒を行いたい時は洗浄剤を使用しましょう。
食事後にそのままマウスピースをはめない
食事後は必ず歯磨きをしましょう。
マウスピースを装着すると、唾液の自浄作用が及ばなくなるため、歯磨きをせずにマウスピースを戻してしまうと細菌がマウスピース内で増殖してしまう可能性があります。
マウスピースの洗浄と同時にきちんと歯磨きをし、虫歯や歯周病を予防しましょう。
【マウスピースが浮いていると効果がないので注意】
マウスピース矯正は、表面にアタッチメントという突起を付け、その上からアタッチメントを押すためのマウスピースをつけることで、歯を動かします。
そのためきちんと歯に力がかかる状態で装着できていないと、効果が得られない可能性があります。
定められた位置までマウスピースをはめ、歯を動かす力をきちんと得られることが大切です。