マウスピース矯正(インビザライン)は痛みが出にくい矯正治療だといわれています。
しかしマウスピース矯正でも痛みが出ることはあります。
マウスピース矯正ではどのような時に痛みが出て、どのように対処すれば良いのでしょうか。
目次
■マウスピース矯正で痛みが出る時はどんな時?
歯が動く痛み
マウスピース矯正は通常のワイヤー矯正よりも痛みが出にくいといわれています。
ワイヤー矯正では、一度に一か月分の距離を、ワイヤーをしめて歯を動かすのに対し、マウスピース矯正は1週間から10日に一度、マウスピースを変えて歯を動かします。
動かす距離をワイヤー矯正よりも細かく分散しているため、痛みが出にくいのがマウスピース矯正の特徴です。
しかし細かく分散させているといっても、歯を動かすことに変わりはありません。
ワイヤー矯正より軽いといえど、歯を動かす痛みはマウスピース矯正にもあります。
取外しの時の痛み
マウスピース矯正にあってワイヤー矯正にない痛みは、マウスピースを着脱する時の痛みです。
マウスピース矯正は可撤式の矯正装置のため、食事時などに外して洗い、再度口腔内に戻す必要があります。
これがメリットにもなるのですが、外す時にアタッチメントなどにマウスピースが当たってしまうと痛みが出ることがあります。
マウスピースが当たる痛み
マウスピース矯正用のマウスピースは、表面が滑らかに仕上げられており、歯肉にあたる縁の部分も丸く処理されています。
しかし全く痛みが出ないというわけではなく、患者様によっては痛みを感じる方もいらっしゃいます。
■こんな時は相談を
4日以上痛みが引かない
マウスピースをつけたての時や、変えたての時が一番痛みが出やすいです。
しかし、時間が経つとおさまってくることあります。
マウスピースをつけた後2~3日は痛みが出ても様子を見てみましょう。
しかし4日以上痛みが引かないような場合は、歯科医に相談する必要があります。
食べられない、眠れないなど
歯が動く痛みでもあまりにも強い場合は、歯科医院に相談したほうが良いかもしれません。
痛みで食事が全く取れない、眠れないというような時は何かの異常が起こっている可能性があります。
傷がある
マウスピースの端は丸く処理されているため、口の中に傷を作りにくい構造になっています。
しかし口の中に傷がついてしまったというような場合は、装置に何かの異常がある可能性も考えられます。
痛みがあり傷を見つけた場合は歯科医院に相談しましょう。
■痛みが出ても外さない
一日程度なら多くの場合問題ない
歯を動かす時の痛みは、矯正にはどうしてもつきものです。
もし異常な痛みでないようであれば、マウスピースを外さないで様子を見ましょう。
マウスピースは一日程度外しても問題がないことが多いのですが、それ以上外してしまうと歯を動かすためのシミュレーションから外れてしまう可能性があります。
最初からマウスピースを作り直す必要があったり、矯正のやり直しになったりする可能性があります。
自己判断で外してしまわず、もし外しておく必要性がありそうな時は歯科医院に相談してからにしましょう。
一週間以上外してしまうと戻らない
もし自己判断でマウスピースを外してしまった場合は、時間が長くなるにつれ装置を口に戻すのが難しくなります。
痛みが引いたからといって、一週間以上経ったマウスピースを口腔内に戻してしまうと、口腔内のけがやマウスピースの破損につながる危険があります。
もしやむなくマウスピースを外していた場合は、自己判断で再装着せず、歯科医に相談してからにしましょう。
【マウスピース矯正は痛みが少ない治療法】
全く痛みが出ないわけではありませんが、マウスピース矯正は痛みが出にくい治療法です。痛みが出た時の対処法も知っていると安心です。
歯科医師と相談しながら快適な矯正期間を送れるとよいでしょう。