BLOG ブログ

矯正治療後の後戻りとは


矯正治療は矯正期間を終えてそれで終了ではありません。
その後の保定期間と呼ばれる後戻り防止の期間と、その後のメンテナンスがとても大切になります。
後戻りとはどのようなもので、どのように防止すれば良いのでしょうか。


■矯正治療後の後戻りの原因

リテーナーを正しく装着できていない

一般的に矯正治療が終わった後には、保定期間という期間が設けられています。
保定とは、矯正期間と同じぐらいの時間をかけて歯をその位置に安定させる治療です。
例えば矯正に3年の時間がかかれば、その後の保定期間も3年の期間をかけると良いとされています。
この保定期間にきちんとリテーナーという保定装置をつけているかどうかが、後戻り防止の鍵になります。
矯正が終わったからとリテーナーを外してしまうと後戻りの原因になります。


かみ合わせや癖の問題

かみ合わせや悪癖など、何らかの癖が原因で歯並びが悪くなっていた方の場合、矯正治療後もその癖が抜けないために、歯が後戻りをしてしまうことがあります。
このような場合はそれらの悪癖の除去を行う必要があります。


顎の成長など

お子様の顎の成長は12歳頃にピークを迎えますが、その後もゆるやかに成長を続けます。成長は20歳ぐらいで止まるとされていますが、あくまで個人差があるため、矯正と保定期間が終了しても、顎の成長によって歯並びが元に戻ってしまう方がいらっしゃいます。


■後戻りを防止するリテーナーの種類

固定式

固定式のリテーナーは歯の裏側につけるのが一般的です。
この固定式のリテーナーをつけている限り、後戻りしてしまうことはありません。
元に戻りやすい歯並びだと判断された場合、この固定式のリテーナーを選択して後戻りを防止します。
しかし接着剤のようなもので歯に直接ワイヤーをつけるため、引き続き清掃が困難になるのがデメリットです。


可撤式

可撤式のリテーナーは、歯や器具の清掃が容易になるというメリットがありますが、紛失の心配があり、またご本人がきちんと装着時間を守らなければ効果を上げることができません。
一般的に可撤式のリテーナーは、マウスピース型矯正装置と同じで、1日20時間以上装着する必要があります。
ただ歯並びが安定してくると、少しずつリテーナーを装着する時間を減らすことができ、最終的には就寝時だけすれば良くなります。


・プレートタイプ
可撤式のリテーナーの中で古くから使われているのが、このプレートタイプです。
ワイヤーとプレートを併用して歯の位置を安定させるものです。
奥歯のかみ合わせを安定させるためには、このプレート型リテーナーを使うとより効果が上がります。

・マウスピースタイプ
透明で目立ちにくいため審美的な面では安心して入れられますが、プラスチックだけでできているため、他のリテーナーに比べて耐久性がないというデメリットがあります。
また、間にマウスピースをかんでいる状態になるため、上下のかみ合わせの保定には向きません。

■後戻りをしないために

保定期間やメンテナンスをきちんと視野に入れた治療計画を

矯正期間を終え、歯並びがきれいになったからといってそれで終わりというわけではありません。
さまざまな要因で歯並びは変化します。
そのため矯正が終わってもきちんと同じ期間だけ保定装置を入れて過ごし、歯並びを安定させましょう。
またリテーナーが外れた後でも、歯科医院でのメンテナンスはとても重要になります。


【後戻りしにくい矯正についてのご相談は当院へ】

歯は毎日口の中で変化しているため、全く動かないというのは難しいことです。
しかしきちんと保定装置を入れ、メンテナンスを行うと、それをなるべく少なくし、安定した歯の状態を保つことができます。
後戻りしにくい矯正を行いたいという方は、ぜひ当院にご相談ください。

杜の街グレース歯科・矯正歯科
歯科医師
⇒理事長の経歴はこちら