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成人矯正の治療期間はどれくらい?小児矯正との違いも


歯科矯正は一般的に長い治療期間を必要とします。部分矯正なら8~10か月程度で終わることもありますが、平均で1~3年、もしくはそれ以上の期間がかかるケースもあります。

矯正は矯正方法や矯正を行う範囲によって治療期間が異なります。

今回は「成人矯正の治療期間」および「成人矯正と小児矯正との違い」をご紹介します。矯正治療をご検討中の方は、ご参考になさってください。

■矯正方法別の治療期間

矯正はワイヤー矯正やマウスピース矯正など、矯正方法によって治療期間が異なります。

①ワイヤー矯正(表側矯正)
②ワイヤー矯正(裏側矯正(舌側矯正、リンガル矯正))
③マウスピース矯正


ワイヤー矯正(表側矯正)の治療期間:1~3年程度

表側矯正とは、歯に接着したブラケット装置をワイヤーで締めて歯を動かす矯正方法です。

ワイヤー矯正(裏側矯正)の治療期間:1~3年程度

裏側矯正(舌側矯正、リンガル矯正)とは、歯の裏側(舌側)にブラケット装置を取り付け、ワイヤーで締めて歯を動かす矯正方法です。

マウスピース矯正の治療期間:1~2年程度

マウスピース矯正とは、マウスピースを装着して歯を動かす矯正方法です。治療期間中は患者様がご自身でマウスピースを交換して歯並びを整えていきます。

■矯正範囲別の治療期間

矯正は、すべての歯(全顎)を動かす全体矯正(全顎矯正)か、前歯のみなど部分的に歯を動かす部分矯正か、というように矯正範囲によっても治療期間が異なります。

①全体矯正
②部分矯正


全体矯正の治療期間:1~3年程度

重度の出っ歯や重度の受け口、重度のデコボコ歯など、歯並びの乱れが大きいケースではすべての歯を動かす全体矯正を行います。

部分矯正の治療期間:8か月~1年程度

軽度のすきっ歯や軽度の出っ歯など、前歯の軽度な歯並びの乱れは部分矯正で治せる場合があります。部分矯正では治療対象となる歯のみを動かし、歯並びを整えていきます。

※症例や患者様によって治療期間が異なります※

上記の治療期間は目安です。症例(歯並びの乱れ方)によって治療期間が異なります。軽度の不正咬合は治療期間が短く済む場合が多く、中程度~重度の不正咬合は治療期間が長くなります。また、患者様によって歯の動き方が異なるため、似たような症状でも患者様ごとに治療期間に差が生まれます。

■保定期間(リテーナー装着期間)

保定期間:1~3年程度(矯正期間と同程度の期間が必要)

保定とは、矯正治療(動的治療)で整えた歯並びを安定させるための期間です。保定を行わないと、整えた歯並びが後戻り(歯がもとの位置に戻ってしまうこと)してしまうおそれがあります。

保定中はリテーナーを装着して歯並びを安定させ、後戻りを防ぎます。リテーナーは取り外し可能です(取り外せない物もあります)。保定期間は症例によって異なりますが、おおむね、矯正治療にかかった期間と同程度の期間が必要です。矯正治療に1年半かかった場合は保定も1年半程度、3年かかった場合は保定期間は3年程度となります。

■矯正期間を延ばさないコツ

歯科矯正では、矯正装置の使い方や装置の装着時間を守らなかった場合、矯正期間が延長してしまうことがあります。

ワイヤー矯正:「硬い物や歯にくっつく物は避ける」

ワイヤー矯正では、原則として、矯正装置をつけたあとは治療が終わるまで装置を取り外せません。矯正期間中に氷や飴玉、硬いおせんべいなどの硬い物を前歯で噛んだり、キャラメルなどの歯や装置にくっつきやすい物を食べると装置が外れたり、装置の破損の原因になります。矯正装置が外れたり破損した場合は再装着や装置の作り直しが必要となり、治療期間が延長しまうことがあります。

矯正期間中は前歯で硬い物をかじったり、かぶりついて食べる食べ物(カットしていないお肉や一口で食べられないりんご、とうもろこしなど)は控えましょう。歯にくっつくキャラメルやハイチュウなども装置の外れや破損につながるため、避けてください。

マウスピース矯正:「1日の装着時間を守る」

マウスピース矯正では矯正効果を最大限に引き出すため、定められた1日のマウスピースの装着時間をかならず守る必要があります。1日の装着時間を守らなかった場合、矯正効果が半減したり、もしくは、まったく矯正効果がでない(歯がほとんど動かない)こともあります。矯正効果が見られない場合には矯正期間の延長を行うか、最悪の場合は、最初から矯正治療をやり直すケースもあります。

マウスピース矯正の矯正期間中は、定められた1日のマウスピースの装着時間をかならず守るようにしましょう。

■成人矯正と小児矯正の違い

小児矯正は期間が長くなることがあります

成人矯正は矯正装置によって歯に力をかけて歯並びを整えるのに対し、小児矯正では「顎の成長を利用した矯正」を主に行います。

小児矯正は、子どもの顎の成長に合わせてマウスピースを使った治療や口腔筋のトレーニングを1年~2年程度行うのが一般的です。矯正を開始する年齢や、トレーニングの進み方、顎の成長具合によっては1年~3年、もしくはそれ以上の治療期間がかかるケースもあります。

子どもの矯正治療
https://yamaguchi-kyosei.com/child_orthodontics/

【治療をお受けになる前に矯正期間を把握しておくことが大切です】

矯正治療は「矯正方法」「矯正範囲」「症例(歯並びの乱れ方)」によって矯正期間が異なります。矯正治療をご検討中の方は、治療をお受けになる前にご自身の治療にかかる矯正期間をおおまかにでも把握しておくことが大切です。

ご自身の歯並びを治すのにどれくらいの矯正期間が必要なのかを知りたい方は、当院までお気軽にご相談ください。初回相談は無料です。歯科医師が患者様の現在の歯のお悩みをおうかがいし、治療期間や治療内容についてご説明させていただきます。

杜の街グレース歯科・矯正歯科
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